個性輝く花が咲き誇る「ご機嫌な学校」が共存する社会へ

あなたの近くにいる子どもたちは今ご機嫌ですか。

また、子どもたちがご機嫌でいられる学校があなたの周りにありますか。


2022年10月に愛媛県西予市で「ミライノタネ」という団体が立ち上がり、「子どもたちがご機嫌になれる学校を創りたいプロジェクト」が進められています。

その学校は、オルタナティブスクールの一つとして子どもたちの新しい居場所です。

オルタナティブスクールとは、欧米やアメリカなどの教育思想を取り入れた学校で、フリースクールやホームスクールなどの総称とされ、オルタナティブは「代わりの、もう一つの」という意味です(1)。

これまでの活動として、映画「夢みる小学校」の自主上映会、プレスクール体験を実施しました。

体験当日、「子ども主体、みんな違ってみんないい」などご機嫌な学校として大切な在り方を掲げ、子どもたちは、やってみたいことや学びたいことを自分で決めて活動しました。

活動中の子どもたちの目や表情は輝いていて、これを大人が守っていかなくてはと感じました。


幸せな生活を送るために教育は大切であり、それを実現していくための居場所として学校があるにもかかわらず、そこが息苦しいと感じている子どもたちが多いのが現状です。

日本の学校の98%を占める公立学校では、学習指導要領や学校によって決められた内容、時間割などに縛られ、敷かれたレールの上を進むような生活をし、それに従わない、周りと違うことをするのは受け入れられないという風潮があるからだと思います。

また、学校に来るのが当たり前とされ、年間30日以上欠席すると「不登校」となります。

子どもがありのままでいる、ご機嫌でいることを望みたいのに、それを満たす居場所が少なく、制度が整っていないのです。

その結果、少子化が進む中、日本政府が、不登校児童生徒数が24万人を越えた、小中高生の自殺者が514人と過去最多を記録したと発表し、とても悲しい現実が起こっています。


子どもたちがご機嫌でいられるために、僕は二つのミッションを掲げています。

一つは「不登校」という言葉を無くすことです。

そのために、学校・家庭・地域が協働し、子どもたちが安心して過ごせる「ご機嫌な学校」のような居場所が増え、今ある学校と共存し、それを自由に選択できる社会にしていきたいです。


もう一つは、教育に対する大人の意識を変えていこうと発信し続けることです。

僕たちの周りにも、今の学校教育に疑問を感じている大人がたくさんいます。

人は他人から干渉、管理をされるよりも、自己決定し、行動したことの方が楽しく、ご機嫌でいられます。

それは子どもも同じです。

初めから自分で考えなさいと言ってもなかなかできなかったり、壁にぶつかったりすることもあるので、その助けが必要な時に選択肢を与えたり、支えたりするのが大人の役目です。

そして、大人が子どものありのままを認め、「困ったときはいつでも味方だよ、助けるよ」という姿勢で見守り、信じ、生き生きと夢を追いかける姿を見せることで、子どもたちは自律し、自己肯定感も高まります。


子どもたちは、将来の社会を築いていく「未来のタネ」です。子どもたちが「個性が輝く花」へと成長していくために、大人は周りの「土壌」として、彼らの成長を支える環境や、花の根っこに元気な栄養を与える存在であってほしいです。

(1) 蓑手章吾,「公立小が98%の日本で『オルタナティブスクール』が増える本当の価値」東洋経済education × ICT編集部, https://toyokeizai.net/articles/-/625760,(2022)
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